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今日見た悪夢:「蟲」

Twitterで流したけど、せっかくなんで、まとめときます。

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「酒を飲みに来ないか?」
と誘われたワタシは、馴染みの友人の壊れかけの安アパートに遊びに行った。
大学に入ってから仲良くなったヤツで、地方から出て来たワタシにも気軽に声を掛けてきたヤツだった。
聞けば人見知りしない性質で自分も地方出身なのだという。

学部は違ったが、学舎が同じなので、講義が重なることが多かったこともあり、ヤツとワタシは、次第に仲良くなり、今では、互いに行き来するほどの友となったわけだ。
その男が、地元のいい酒が手に入ったから飲みに来いという。

ワタシは酒は得意な方ではなかったが、数少ない知己の誘いでもあり、断ることが出来なかった。
いまひとつ気乗りしなかったのは、それが予感というヤツだったのかも知れない。
酒は、旨かった。
これまで、よほど安酒しか呑んでなかったのか、と身に染みた。
急に、目眩いがワタシを襲った。

「悪いが、こっちも生命が掛かってる。本当に、いい酒なんだぜ、これ。学生なんかじゃ、まず滅多に呑めない、せめて、それが最後の…」
そこまで、聞きとって、ワタシは意識を失った。

次に目が覚めた時、ワタシは、自分が何かに繋がれていることを、感覚的に知った。
場所は、ヤツのアパートではない。
どこかの研究所のようだったが、視覚はない。嗅覚も、触覚も。
聴覚だけが、ほんの僅かばかり残っていたらしい。
何日経ったか解らない。聞こえた話を総合するとこうだった。

ワタシは、なにかさなぎのようなモノの中にいて、何者かの苗床になっているらしいのだ。
その何者かは、社会的に重要な人物で、生命を失いかけていた。
しかし、ある技術によって、その生命を繋ぎ止めることが出来るらしい。
それには健康な青年の肉体が必要だった。

悲しみがワタシを満たしていた。
ヤツは言った。「生命が掛かってるんだ…」それは、その重要な人物のことだったのか。
友と思っていた人間に裏切られた想いは、悲しみとなって、ワタシを満たしていた。
やがて、怒りに変わり、それは呪いとなった。

「…これ、貰ってもいいですか?」
「?構わんと思うが、研究者達が何と言うか」
「妹の恩人、なんですよ」
「…交渉してみよう」
どうやら、残滓となったワタシを、ヤツは持ち帰ろうとしていたらしい。
感傷的な行動に過ぎないのだろうが、結果、それはワタシを救った。

妹!ヤツの言っていた生命は、妹の生命!!
ワタシの中の呪詛は急激に衰えていった。
ヤツにはヤツの事情があった。
ワタシを陥れたのは、カネの為だったが、それは自分のために遣われるものではなかった。
その事実を知覚した時、ワタシの呪いは消えた。

ワタシは、何かの液体を満たされた瓶の中に入れられていたらしい。それは後日知るのだが。
どのくらい時間が経ったのか解らない。
ワタシには僅かな聴覚しか残されていなかったから。
それでも、自分の身体が、まだ動くことを、ワタシは知っていた。

時は唐突に訪れる。
ワタシを養分にした、例の重要人物がヤツのもとを訪れたのだ。
「…生命の恩人…近くまで…」
「…わざわざこんなところに…」
切れ切れに聞こえる会話。余程動揺したのか、それとも、ヤツに本当の生命の恩人を見せようとしたのか、それは解らない。
しかし、瓶は倒れた。

ワタシは、身体を動かした。
ここで生命が尽きても構わない。
そう覚悟をして、身体を動かした。
声のする方へ。
そう。社会的重要人物の声のする方へ。

急激に広がる感覚。
触覚、嗅覚、皮膚感覚。
ワタシは、今、異形のモノだった。
「うわぁあっ!」
重要人物の声。
ワタシは、その口から、体内へと潜り込んだ。
重要人物の体内へと。

変化は急激だった。
全身に感覚が戻っていく。
異形の物体が、重要人物の体内から、侵食していく。
その感覚が、ワタシには解った。
ワタシは、身体を、取り戻した。

「お、おい、オマエ…」
驚くヤツの顔。
ワタシは、ガラスに映った自分の姿を見つけた。
完全に取り戻したのだ。
自分の身体と感覚を。
「な、なんで…」
ワタシは、ヤツの顔にグーでパンチを入れた。
「知るか」
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ま、夢なんで、多少脚色してますが、恐ろしい夢でした。(笑)

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コメント

面白いです。過負荷、いやカフカばりで。

投稿: 松本 | 2011年10月15日 (土) 20時05分

「変身」ですか。
文章にしてしまうと、悪夢感が消えてしまうのが残念なところ。
まあ、Twitterなんで、一文が140字以内って制約ついてるのもあるので、細かい表現してないってのもありますけど。
1ポストで状況が理解出来る範囲って制限つけてましたからねー

色つき、音つき、なんか異様な感触というかなんというか、色彩もアレで、かなり真剣に恐かったですね。
なんか、身体が硬直して動かない感じ。
目覚めた直後とか。

まあ、ポストはお話なんで、オチはつけてますけど。
夢の方は、オチはないんで。

どんな経験から引き出された夢なんだか…

投稿: かおりん | 2011年10月15日 (土) 20時28分

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